蚕の一生

こんにちは。5月半ば過ぎて、いよいよ6月、あっという間に梅雨の季節が近づいてます。コロナウイルスを取り巻く世界状況も少しずつ変化してきていますね。

今日はヨガスートラ(ヨガ哲学)より、蚕の一生の話をします。


蚕、身近に見かける機会はありませんが、昔は養蚕業といって、日本の主要産業でした。蚕は桑の葉を食べます。成長するスピード共に食べる量も増え、あればあるだけ食べまくるそうです。食べ過ぎた人が誰でもそうなるように、動けなくなると疲れ果てて深い眠りに入ります。その時、口から白い唾液のような分泌物を吐きだします。蚕は自分の分泌物で自分自身を閉じ込めてしまったことに気付き、貪るように食べてしまったことを後悔したかどうかはわかりませんが、、。その後、断食し、さらに深い瞑想に入ります。深い瞑想の中で目覚めた彼らには、離欲(無執着)識別という2枚の翅が生え、鋭く明晰な知性と結びつき、鋭利な鼻で"まゆ"を切り裂いて舞い上がるという話です。

無知によって、目の前しか見えず、自分の吐き出す分泌物にもつれてしまうという比喩は、私たちの生き方を表していると言われています。

無責任にあおる情報や、利己に満ちた感情に振り回されず、自分の感覚GPSを信じ、模索しながら進んでいくことが大切です。


蚕の"まゆ"のように抜け出せなくなる前に、立ち止まって深呼吸してみましょう!

進めない時は無理に進む必要はありません。


いつも心に、"いま" を感じていくのです。